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月読神は伊邪那岐神の三貴子の一です。天照大神、須佐之男神と兄弟になります。
月読神に関する神話は少なく、日本書紀にただひとつあるだけです。それによると、保食神が口から米や魚・獣などを出してもてなそうとしたのを見て「きたないことをする」と言って殺してしまったといいます。その話をきいた天照大神は「なんて乱暴な」と月読神の所行に怒り「もうお前には会いたくない」とおっしゃったといいます。そのため月は太陽の出ていない夜にしか輝くことができなくなってしまったという昼夜起源の話になっています。ただし、このエピソードは古事記では須佐之男神の話になっています。
また、日本書紀の顕宗紀(3年2月)には月神が高御産巣日神に土地を献じるよう託宣したという記事があります。
月読神をお祭りする神社について、私が調べた感じでは、基本的に2系統にわかれるように思われます。ひとつは天照大神の御弟神をお祭りするという立場で作られた神社で、その代表が伊勢神宮内宮の月読神社です。ここは内宮の十所別宮のひとつで、伊勢神宮を創建された倭姫が建てられた神社のひとつとされます。同じ神域には月読荒魂神社もあります。
また、外宮の四所別宮の一つ、月夜見宮も、月夜見尊・月夜見荒魂尊をお祭りしています。これは延喜式神名帳で「度会郡月読宮二座・月夜見神社」とあるものだと思います。
延喜式神名帳には、ほかに、山城・丹波・壱岐などにも月読神をお祭りする神社が見受けられます。
山城国葛野郡 葛野坐 月読神社
山城国綴喜郡 樺井 月神社・月読神社
丹波国桑田郡 小川 月神社
壹岐国壹岐郡 月読神社
出羽国飽海郡 月山神社
さて、もうひとつの月読神をお祭りする神社の系統は、一般に月の神をお祭りするところから出発し、後に御祭神が、月の神様なら月読神であろうということになったと思われるものです。同様の現象は天神、白山などにも見られます。
この系統の代表は、上記にもあげた、山形県・出羽三山の月山神社です。
出羽三山では、出羽神社で宇迦之御魂神、月山神社で月読神、湯殿山で大山祇神をお祭りしています。
月山神社の社伝によれば崇峻天皇の皇子・蜂子皇子(大伴小手子の子)が、崇峻天皇暗殺後、飛鳥の地を出てやがてこの出羽三山に流れ着き、羽黒山で出羽大神の御顕現を感得。そこでこの三つの山にそれぞれ神社を創建なさったといいます。ここへ行ってみるよう勧めたのは聖徳太子であったともいいます。
なお、出羽国風土記には、天平年間に吉備公が銀鏡を鋳造させて、これを月山神社の御神体とした、という記事があるそうです。(私が持っている風土記にはこれが見つからない。再度確認中)
全国の月山神社の多くはこの山形の月山から勧請されたものではないかと思われます。
また、壱岐に月読神がお祭りされているのは、月と潮汐の関係から来たものと思われます。つまり、ここは月山神社とは別系統の、月の神をお祭りするキャバクラ 求人神社であったようです。
なお、月読神は倭姫命世紀では馬に乗る勇猛な男性神として描かれており、中世には武神としての信仰もあったようです。